すり鉢で餅をつこう

餅をすり鉢で搗くことができる、そのことを知ったのは東城百合子さんの「家庭でできる自然療法」だった。

そのことを知ってからしばらくして玄米餅をすり鉢で作ろうとしたことがあったが、うまくいかなかったような記憶がある。
最近、再びすり鉢餅つきにチャレンジしてすっかり習慣になったのは、うさぎ杵での餅つきに慣れたことが大きいと思う。

それでは、これから杵と臼を用意する余裕がないときも手軽にできるすり鉢餅つきの方法をご紹介していこう。

すり鉢での餅のつきかた

① 前日に餅米を軽く研いでたっぷりの水に浸けておく。
 水が少ないと餅米が顔を出してしまうので数時間経ったら様子を見ておこう。
 18時間くらい浸けておくのがお勧めだ。私はいつも4合で作っている。これで4日分の朝ごはん。食べ過ぎか…

② 翌日、餅米を笊にあげ、水を切る。
 鍋にお湯を沸かし、蒸し器の準備をする。24㎝の蒸籠が4合の餅米にはぴったりだ。
 蒸籠に水を通して絞った蒸布を敷く。蒸布に水を通すのを忘れると後で餅米がたくさん付いてたいへんだ。
 そこに笊にあげた餅米を入れる。均一に広げて中心を少し窪ませる。
 鍋のお湯が沸いたら蒸板をセットし、上に餅米の入った蒸籠を置く。火は少し弱めるくらいにして蒸あげる。

③ 20分くらい蒸したら蓋を取って柔らかさを確認してみる。熱いので小さじですくって食べてみるのがいい。
 指で挟んでくりくりして餅になるか試してみるのもいい。
 良さそうなら、湯で温めておいたすり鉢(24㎝)に蒸布ごと餅米を入れる。
 これまた熱いので気をつけて。蒸布だけさっと引き抜いて、湯につけて温めておいたすりこぎで潰していく。
 杵と臼を使う餅つきと同じく、搗く前に餅米を潰してある程度まとまった状態にする必要がある。
 すりこぎを縦に動かしてごりごり潰す。すりこぎにくっついて来たらすりこぎをさっと水につける。

④ しばらく潰していい感じになったら搗いていく。
 すり鉢にすりこぎが当ったり、すり鉢の外周のような薄い部分で搗いたりすると、
 すり鉢が割れる危険性があるので、すり鉢の中心の餅が厚みのあるところだけを狙って搗いていく。
 ときどき、水をつけた手で餅を折って、搗けていないところを搗いていく。
 慣れてくるとそんなに力を入れず、ただすりこぎの重さを利用して搗く方がうまくいくのが体得できるはずだ。
 とはいえ、私はいつもすり鉢を押さえてもらっている。本当に一人でやろうとするとなかなか力が入らないかもしれない。

⑤ 米粒の残っているところがなくなったら、餅に米粉を振りかけ、
 手にも同じく米粉を振りかけ、餅を小分けする。
 市販の餅とり粉はケミカルな味がして好きでない。餅とり粉には米粉が最適と思う。
 右手の親指と人差し指を輪っかにして餅を絞り出すようにする。
 餅の塊が常に丸い形を保つように取り分けていくのがコツなんだそうだ。
 あとは取った餅を広げて伸ばして中心にまとめてねじるようにして閉じる。
 そして両掌で優しく丸める。あんこを入れるわけではないので、まあ少々うまくいかなくても構わない。
 私の手だと4合で15個くらいの餅ができる。出来立ての餅を試食するのは至福の時だ。

⑥ 翌日は七輪で焼いて食べる。
 七輪にはまるともうトースターには戻れないが、最近の高密度住宅では一酸化炭素中毒の危険性高しである。
 何せ隙間風スースーの我が家でも火鉢で中毒になりかけた。
 固くなった餅は蒸し器で蒸すのもおすすめである。
 自分で搗いた餅は蒸し過ぎてもだらしなく溶けることなんてないのだから…

まとめ

すり鉢で簡単にできる餅つき、いかがだっただろうか。

餅米は8分搗きで作っても美味しいし、これからの季節、よもぎ餅も作ってみたい。

杵と臼がないなら餅は買うしかないという固定概念をひっくり返してくれた東城さんに感謝である。

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